2016/08/28

ダブルチェスターコート

台風の影響なのか、夏が急に過ぎ去ってしまった感がありますね、、、。

秋冬はもう目の前にきておりますが、先だってダブルのチェスターコートのサンプルをご用意致しました。

サルトリアイプシロンではポロコートを初め、シングルチェスターコート、ナポレオンカラーコートとサンプルをご用意しておりましたが、意外にもダブルチェスターコートのサンプルはありませんでしたので今回製作しました。(他のコートサンプルは以前ブログで紹介しておりますので、そちらもご覧ください→コート紹介ブログ

長く着られるベーシックかつクラシックを重要視したデザインです。
しかし毛芯1枚、パット無しの仕様ですので着た感覚は今の時代に適した軽さです。


ハンガー掛け正面。


背面。センターベントです。

今回サンプルに使用した生地はウール100%のコート地ですが、この形に特におすすめなのはキャメル100%のコート地です。 
という訳で着分在庫でベビーキャメル100%の生地もございます。
キャメルの生地は強く軽く暖かいのが特徴です。更にベビーキャメルは柔らかさもあり、コートに最適な生地です。良いです。

その他コート地のバンチは色々揃っております。
ダブルチェスターはデザインがベーシックなので、敢えてツイードや柄物の生地でお仕立てしても良いですね。









2016/08/23

サルトリアイプシロン フィッティングシステム動画

この度、サルトリアイプシロンのフィッティングシステムを視覚的にイメージできるよう、映像コンテンツを作成致しました。

フルオーダースーツとは、「一人一人に合ったスーツを作る」と皆様は認識されていると思います。しかし、その「合う」という言葉の具体的な意味についてはそこまで深く認識されていないのではないでしょうか。また、その「合う」という意味の解釈は作り手によっても様々です。

弊社代表の船橋は「首の後ろのポイントに服が乗り、前後のバランスと角度が合っている」という部分に一番重きを置いており、これが所謂「やじろべえ理論」であり、サルトリアイプシロンでの「一人一人に合ったスーツ」という意味です。
そのためには採寸~仮縫いまでのフィッティングという作業が重要で、その方法も特徴的です。
そしてこのフィッティングをより簡潔に確実に出来るように進化させるための準備も進行しております。

しかし、この理論は専門的な話でもあるので言葉だけではなかなか伝わりづらく、少しでも皆様に
分かって頂けたらと思い、今回このような映像を作成致しました。

前半部分は船橋のサルトとしての歴史を、そして後半はそのサルトとして40年余り追い求め辿り着いた理論を分かりやすく説明しております。


是非皆様一度ご覧頂けましたら幸いです。






2016/08/04

夏季休業のお知らせ

遂にリオ五輪も開幕致しますね。

弊社の夏季休業のお知らせです。


誠に勝手ながら下記日程、弊社はお盆休みを頂戴いたします。

8月12日(金)~15日(月)まで


11日(木)の祝日は通常営業になります。

そして、お盆が明けますといよいよ秋冬の準備が始まります。
昨年同様、スーツ地やジャケット地はもちろん、コート地もかなり良い生地が入荷予定ですので、是非ご期待下さいませ。



2016/08/01

Scuola di Sartoria Ypsilon 最終回

6月から始まったパンツ縫製教室「Scuola di Sartoria Ypsilon(スクォ―ラ ディ サルトリアイプシロン)ですが、先週7月30日(土)で遂に最終回を迎えました。

毎週土曜日、全9回の教室でしたが生徒さん達の頑張りもあり、なんとか9回で終わる事ができました。(ほぼ全ての授業で時間を大幅にオーバーしてしまいました、生徒さんすいませんでした、、、)

我々としても今回の教室が初の試みでしたので手さぐりな部分も多々ありましたが、今後教室をやっていく上で大変勉強になりました。

では、8回目の教室の様子も載せてなかったので、8回目からご紹介致します。


 8回目の授業は「持出し・前立て・天狗・腰ウラまとめ」です。

7回目までで既にパンツの形になりましたが裏側はまだ未完成ですので、その裏側部分に生地を据えたり止めてない部分をまつったりなどの、「まとめ」という工程です。



皆さんの手さばきや姿勢などがいつの間にか職人ぽくなっていて、驚きです。

裏のまとめが終了すると、最終回の仕上げで完了です。


 最終回である9回目は「仕上げ(ボタンホール・裾上げ・プレス)」です。

ボタンホールは初めての方にはなかなか難易度の高い作業ですので、いくつか練習をしてきてもらいました。
裾上げは裾の裏側に1周取り付ける当て布(イタリアの専用の布で、battitaccoといいます)が、意外と縫う距離が長いので苦労されてましたね。



ラストスパートです。黙々と作業されています。一つの台に並んで作業する姿、なんだかサルトの作業風景の写真ぽくて雰囲気ありますね。

そして、裾上げも終わり、仕上げのプレスをし、遂に完成!




素晴らしいです。縫いも綺麗です。

我々も感動しました。


最後に船橋から修了証を授与です。


記念の集合写真

この後、皆さんと近くのイタリア料理店にて打ち上げをしました。

縫製教室の第2弾は現在のところは未定ですが、なにかしら出来たらと考えております。
詳細が決まりましたらまたこちらのブログでお知らせいたします。


最後に、教室を終えての船橋の感想です。

「スクォ―ラ ディ サルトリアイプシロンを終えて。

今回、我々の縫製に興味を持つ様々な分野の方が、この教室で勉強されました。
その方の型紙を私が作り、仮縫いをしてそれをご本人が縫うという内容でしたので、皆さんの意欲も素晴らしいものでした。
その意欲に答えるべく、私はイタリアの縫いを基本に教える事に拘りました。それがイプシロンで学ぶ特徴となるからです。

女性の方は服好きの旦那様に作られたのですが、出来上がったパンツを試着されこんなフィット感のある楽なパンツは初めてと絶賛して頂きました。又その時私が履いていましたベルトレスのパンツに目が行き、奥様に次はあれを作ってほしいと要求されていました(笑)

この様に和気あいあいとしたなかで行われた教室は、衣・食・住の「衣」にある基本的な人の喜びを、改めて感じることの出来たものでした。」